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瓶内二次発酵とは?日本酒・ワイン・ビールの特徴とおすすめ銘柄を徹底解説

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「瓶内二次発酵」という言葉を聞いたことはありますか?シャンパンをはじめ、近年では日本酒やビールでも採用され、きめ細かい泡と奥深い味わいが楽しめる製法として注目を集めています。本記事では、瓶内二次発酵の基本的な意味や特徴から、人気のスパークリング日本酒、おすすめのワイン、他製法との見分け方まで詳しく解説します。あなたにぴったりの極上の一杯を見つけてみましょう。
目次

瓶内二次発酵とは?意味や特徴・メリットをわかりやすく解説

瓶内二次発酵(びんないにじはっこう)とは?

瓶内二次発酵(読み方:びんないにじはっこう)とは、一度アルコール発酵を終えたお酒(ベースとなるワインや日本酒など)に、糖分と酵母を追加して瓶に詰め、密閉した瓶の中で二度目の発酵を行わせる製法のことです。

この発酵過程で発生した炭酸ガスが逃げ場を失い、お酒の液体中に溶け込むことで、自然でやわらかな発泡性を持つお酒が生まれます。別名「瓶内二次発酵方式」や「瓶内二次発酵製法」とも呼ばれ、密閉容器を用いることから広義では「容器内二次発酵」の一種とされます。

ちなみに、英語では「Traditional method(トラディショナル・メソッド)」や「Bottle fermentation」、フランス語では「Méthode traditionnelle(メトード・トラディショネル)」などと表現されます。

瓶内二次発酵の特徴

瓶内二次発酵の最大の特徴は、人工的に炭酸ガスを注入するのではなく、酵母の働きによる自然な発酵の力で泡を生み出す点にあります。この製法は非常に手間と時間がかかりますが、シャンパンをはじめとする高級スパークリングワインや、一部の特別な日本酒、クラフトビールなど、世界中の高品質な発泡性酒類で採用されています。

瓶内二次発酵のメリット

瓶内二次発酵を採用することで、お酒には以下のような多くのメリットがもたらされます。

  • きめ細やかで持続性のある泡:長い時間をかけて炭酸ガスが液体に溶け込むため、口当たりがなめらかで、グラスに注いでも泡が長持ちします。
  • 複雑で豊かな風味:発酵を終えた酵母(澱)とともに長期間瓶内で熟成させることで、アミノ酸などの旨味成分が溶け出し、トーストやブリオッシュのような特有の芳醇な香りが生まれます。
  • 長期熟成による味わいの深み:瓶の中でゆっくりと熟成が進むため、時間とともに角が取れ、より深みのある複雑な味わいへと進化します。

このように、瓶内二次発酵は手間暇がかかる分、他にはない上質な口当たりと奥深い味わいを実現できる、非常に優れた製法なのです。

大人気!瓶内二次発酵の「日本酒」の魅力とおすすめ銘柄

瓶内二次発酵で造られるスパークリング日本酒の魅力

近年、国内外で高い注目を集めているのが瓶内二次発酵の日本酒(スパークリング日本酒)です。一般的な日本酒に炭酸ガスを人工的に吹き込む製法とは異なり、瓶の中で酵母を再発酵させることで、自然に発生した炭酸ガスを液中に溶け込ませます。

この製法による最大の魅力は、シャンパンのようにきめ細やかで持続性のある美しい泡立ちです。また、瓶内で酵母が発酵を続けるため、お米本来のまろやかな旨味と、フルーティーで華やかな香りが調和し、奥深い味わいを楽しむことができます。和食はもちろん、洋食や乾杯のシーンにもぴったりな新しい日本酒のスタイルとして人気を集めています。

瓶内二次発酵の日本酒おすすめ銘柄

ここでは、確かな技術で造られたおすすめの瓶内二次発酵日本酒を厳選してご紹介します。どれも個性的で、特別な日の乾杯にふさわしい逸品です。

八海山 あわ 瓶内二次発酵
新潟県の名蔵元・八海醸造が手掛けるスパークリング日本酒です。グラスに注ぐと一筋の泡が立ち上り、フルーティーな香りと上品な甘み、そしてすっきりとした後味が特徴です。和洋問わず幅広い料理にマッチします。
MIZUBASHO PURE(水芭蕉ピュア)
群馬県の永井酒造が、シャンパーニュ地方の伝統製法を日本酒に応用して生み出した先駆的な銘柄です。世界初の瓶内二次発酵によるクリアなスパークリング日本酒として知られ、ライチや洋梨を思わせる華やかな香りとシルキーな泡が楽しめます。
川鶴オリーブ 瓶内二次発酵
香川県の川鶴酒造が、小豆島産のオリーブから採取した「さぬきオリーブ酵母」を使用して醸したユニークな一本です。オリーブ酵母特有の爽やかな酸味と、瓶内二次発酵によるきめ細かい泡が絶妙なバランスを生み出しています。
愛宕の松 スパークリング 瓶内二次発酵
宮城県の新澤醸造店が造る、究極の食中酒をコンセプトにしたスパークリング日本酒です。キレのあるドライな味わいと爽快なガス感が心地よく、食事の味を引き立てる名脇役として高く評価されています。

瓶内二次発酵の「スパークリングワイン」の特徴とおすすめ(シャンパン・シャンパン以外)

瓶内二次発酵で造られるスパークリングワインの特徴

スパークリングワインにおける瓶内二次発酵の最大の特徴は、きめ細かく持続性のある美しい泡と、酵母由来の複雑な風味です。ベースとなるワインに糖分と酵母を加え、密閉した瓶の中で再び発酵させることで、炭酸ガスがワインにきれいに溶け込みます。発酵後に残る澱(おり)とともに長期間熟成させるため、ブリオッシュやトースト、ナッツのようなふくよかな香りが生まれ、口当たりも非常に滑らかになります。

代表格である「シャンパン(シャンパーニュ)」

瓶内二次発酵で造られるスパークリングワインの最高峰といえば、フランスのシャンパーニュ地方で造られるシャンパン(シャンパーニュ)です。「シャンパン方式(トラディショナル方式)」とも呼ばれるこの製法は、シャンパンを名乗るための絶対条件となっています。

法律で定められた瓶内二次発酵の期間も厳格で、ノンヴィンテージ(収穫年表記なし)で最低15ヶ月、ヴィンテージ(単一収穫年)では最低36ヶ月以上の熟成が義務付けられています。この長い熟成期間が、シャンパン特有の優雅さと深みを生み出しています。

シャンパン以外の瓶内二次発酵スパークリングワイン

瓶内二次発酵で造られる高品質なスパークリングワインは、シャンパン以外にも世界中で数多く存在します。シャンパンよりも手頃な価格で本格的な味わいを楽しめるため、非常に人気があります。

クレマン(フランス)
シャンパーニュ地方以外のフランスの特定地域(ブルゴーニュ、アルザス、ロワールなど)において、シャンパンと同じ瓶内二次発酵方式で造られるスパークリングワインです。それぞれの地域のブドウ品種の個性が楽しめます。
日本のスパークリングワイン
近年、品質向上が目覚ましい日本ワインでも瓶内二次発酵が積極的に取り入れられています。特に日本固有のブドウ品種である甲州を使用した瓶内二次発酵スパークリングワインは、和柑橘を思わせる上品な香りとすっきりとした酸味が特徴で、和食との相性も抜群です。

おすすめの選び方と楽しみ方

数ある瓶内二次発酵のスパークリングワインからおすすめを選ぶ際は、シーンや合わせる料理を意識すると良いでしょう。

  • 特別な日や贈り物:やはり格式高いシャンパンがおすすめです。長期熟成によるリッチな味わいが特別な時間を演出します。
  • 日常のちょっとした贅沢:コストパフォーマンスに優れたクレマンがぴったりです。シャンパンと同じ製法でありながら、日常使いしやすい価格帯が魅力です。
  • 和食と合わせる:日本の甲州スパークリングワインがおすすめです。繊細な旨味を邪魔せず、料理の味を引き立ててくれます。

瓶内二次発酵の「ビール」とは?味わいの違いや発祥

瓶内二次発酵ビールならではの奥深い味わいと特徴

瓶内二次発酵の技術は、ワインや日本酒だけでなくビールの製造にも用いられています。一般的なビールは、発酵が終わった後に酵母を取り除いたり加熱殺菌を行って発酵を止めますが、瓶内二次発酵ビールは、瓶詰めの際に少量の糖分と酵母を加え、瓶の密閉空間で再び発酵(二次発酵)させます。

この製法により、通常のビールとは異なる以下のような味わいや品質の違いが生まれます。

  • きめ細やかな泡立ち:瓶内で発生した炭酸ガスがビールにゆっくりと溶け込むため、非常にクリーミーで口当たりの良い柔らかな泡になります。
  • 熟成による味わいの変化:生きた酵母が瓶内に残っているため、ワインのように時間の経過とともに瓶内熟成が進み、まろやかで複雑な風味へと変化します。
  • 長期保存が可能:瓶内の酸素が酵母の活動によって消費されるため酸化しにくく、一般的なビールよりも長く品質を保つことができます。

瓶内二次発酵ビールの発祥と代表的なスタイル

瓶内二次発酵ビールの発祥は、中世ヨーロッパ、特にベルギーの修道院で造られていたビールに遡ると言われています。冷蔵設備などの保存技術が未発達だった時代において、ビールの腐敗を防ぎ、長期間の保存に耐えうる品質を保つための先人の知恵としてこの製法が根付きました。

現在でも、ベルギービールを中心とした以下のスタイルで瓶内二次発酵が伝統的に用いられています。

トラピストビール
トラピスト会修道院内で、修道士の厳格な管理の下で造られるビールです。シメイやオルヴァルといった銘柄が有名で、その多くが瓶内二次発酵を採用しており、濃厚なコクとフルーティーな香りが特徴です。
アビィビール(修道院ビール)
修道院の伝統的なレシピを受け継ぎ、民間の醸造所が造るビールです。こちらも瓶内二次発酵によってアルコール度数を高め、芳醇でスパイシーな味わいに仕上げる銘柄が多く見られます。
各国のクラフトビール
近年では、ベルギー以外の国や日本のクラフトビールブルワリーでも、長期熟成による味わいの変化や、リッチな炭酸の口当たりを求めて瓶内二次発酵を取り入れるケースが増えています。

瓶内二次発酵のビールを味わう際は、グラスに注ぐ温度によって香りの立ち方が変わるほか、瓶の底に沈殿している酵母(澱)を静かに残してクリアな味わいを楽しむか、最後にあえて混ぜて酵母の旨味をプラスするか、好みに合わせて飲み分けるのも大きな醍醐味です。

イタリアなど各国の瓶内二次発酵ワイン(カヴァ・スプマンテ・シードル)

イタリアの瓶内二次発酵スパークリングワイン(スプマンテ・フランチャコルタ)

イタリアでは、スパークリングワイン全般をスプマンテと呼びます。その中でも、瓶内二次発酵によって造られる最高峰のワインがフランチャコルタです。シャンパーニュ地方よりも厳しい熟成期間の規定が設けられており、きめ細かい泡と豊かな果実味が特徴です。

また、イタリアワインとして有名なプロセッコランブルスコは、主にタンクで発酵させるシャルマ方式で造られますが、一部では伝統的な瓶内二次発酵で造られたこだわりの銘柄も存在し、ワイン愛好家から注目を集めています。

スペインの瓶内二次発酵スパークリングワイン(カヴァ)

スペインを代表するスパークリングワインといえばカヴァ(Cava)です。カヴァはシャンパンと全く同じ瓶内二次発酵製法で造られますが、使用される主なブドウ品種(マカベオ、チャレロ、パレリャーダなど)が異なります。

シャンパンに匹敵する複雑な香りと上質な泡を持ちながら、比較的リーズナブルな価格で手に入るため、日常的に楽しめるおすすめの瓶内二次発酵ワインとして世界中で高い人気を誇ります。

フランスのシャンパン以外の瓶内二次発酵(クレマン・シードル)

フランスの瓶内二次発酵といえばシャンパンが有名ですが、それ以外の地域で同じ製法を用いて造られるスパークリングワインクレマンと呼びます。ブルゴーニュ、アルザス、ロワールなどの産地が有名で、それぞれの土地の固有品種が使われるため、多様な味わいが楽しめます。

さらに、リンゴを原料とした醸造酒であるシードルも、伝統的なものは瓶内二次発酵で造られます。自然なリンゴの甘みと、瓶内で生み出されたきめ細やかな炭酸が調和した優しい味わいが特徴です。

日本や南アフリカなどその他の国の瓶内二次発酵ワイン

瓶内二次発酵の技術は、ヨーロッパにとどまらず世界中に広まっています。

日本ワイン
近年、日本国内でも高品質な瓶内二次発酵スパークリングワインが多数造られています。特に、日本固有のブドウ品種である甲州を使用したものは、和柑橘のような爽やかな香りと繊細な泡立ちで、和食との相性も抜群です。
南アフリカ
南アフリカでは、瓶内二次発酵で造られるスパークリングワインを「キャップ・クラシック(MCC)」と呼びます。温暖な気候で育った良質なブドウを使用し、シャンパンに引けを取らないクオリティでありながらコストパフォーマンスに優れていると高く評価されています。

パッケージでの見分け方は?「シャルマ方式」や「活性にごり」との違い

瓶内二次発酵の見分け方

スパークリングワインや日本酒を選ぶ際、それが瓶内二次発酵で造られたものかどうかは、パッケージやボトルの形状から見分けることができます。

  • ワインの場合:ラベルに「Méthode Traditionnelle(伝統的方式)」や「Méthode Champenoise(シャンパーニュ方式)」と記載されていれば瓶内二次発酵です。また、スペインのカヴァ(Cava)やイタリアのフランチャコルタ(Franciacorta)など、特定の銘柄自体が瓶内二次発酵を義務付けているものもあります。
  • 日本酒の場合:ラベルに「瓶内二次発酵」や「AWA SAKE」といった表記があることが多く、シャンパンのようなコルク栓や、ガス圧に耐えられる厚みのある耐圧ボトルが使用されているのが大きな見分け方です。

「シャルマ方式」と瓶内二次発酵の違い

スパークリングワインの代表的な製法には、瓶内二次発酵のほかにシャルマ方式(密閉タンク方式)があります。これらには明確な違いがあります。

瓶内二次発酵
ワインを1本ずつ瓶に詰めた状態で二次発酵を行います。手間と長い期間がかかりますが、きめ細かく持続性のある泡と、酵母由来のトーストのような複雑で芳醇な香りが生まれるのが特徴です。
シャルマ方式
大きな密閉タンクの中で大量のワインを一度に二次発酵させる製法です。空気に触れる期間が短く、短期間で仕上がるため、ブドウ本来のフレッシュでフルーティーな香りを残しやすいのがメリットです。

「活性にごり」と瓶内二次発酵の違い

日本酒の発泡性のお酒には活性にごりと呼ばれるものもありますが、瓶内二次発酵とは造り方や味わいの特徴が異なります。

瓶内二次発酵の日本酒
発酵を終えたお酒に、後から酵母や糖分(またはもろみ)を添加し、瓶の中で意図的に二次発酵を促します。クリアな見た目のものや、上品で繊細な泡立ちを楽しめる銘柄が多く存在します。
活性にごり
発酵途中のもろみを粗くこし、酵母が生きて活動している状態のまま瓶詰めしたものです。これは一次発酵の延長であり、瓶内で発酵が続くことで炭酸ガスが発生します。お米の濃厚な旨味と力強い発泡感が特徴ですが、味が変化しやすいため冷蔵保存が必須です。

それぞれの違いを知ることで、パッケージの表記から味わいを想像し、シーンに合わせた最適なお酒を選ぶことができます。

瓶内二次発酵の作り方・期間・澱引きなどの製造工程

瓶内二次発酵の作り方・基本的な製造工程

瓶内二次発酵製法(トラディショナル方式)は、非常に手間と時間のかかる伝統的な製法です。一般的な作り方の流れは以下のようになります。

  1. ベースとなるお酒の醸造(一次発酵):通常のワインや日本酒など、ベースとなるアルコールを造ります。
  2. 糖分と酵母の添加(ティラージュ):ベースのお酒を瓶に詰め、そこに発酵を促すための糖分と酵母を加えます。
  3. 瓶内での二次発酵:密閉された瓶の中で酵母が糖分を分解し、アルコールと炭酸ガスを生成します。密閉空間のため炭酸ガスが逃げ場を失い、液体に溶け込むことで、きめ細やかな泡が生まれます。
  4. 熟成:発酵を終えた酵母は澱(おり)となり、そのまま瓶内で熟成させます。

発酵にかかる期間と温度管理

瓶内二次発酵において、期間温度は品質を大きく左右する重要な要素です。

発酵・熟成にかかる期間は数ヶ月から数年に及びます。たとえば、シャンパンの瓶内二次発酵の期間は法律で厳しく定められており、ノンヴィンテージで最低15ヶ月、ヴィンテージ(単一年のブドウのみ使用)では最低3年(36ヶ月)の熟成が必要です。その他のスパークリングワインや日本酒でも、「何ヶ月熟成させるか」によって味わいの深みや泡の細かさが変化します。

また、美しい泡を造るためには温度管理も欠かせません。一般的に、瓶内二次発酵は10〜15度前後の低温環境でゆっくりと進行させます。低温で時間をかけて発酵させることで、炭酸ガスが液体にしっかりと溶け込み、口当たりの良い滑らかなスパークリングに仕上がります。

味わいを決める重要な工程「澱引き」

瓶内二次発酵ならではの複雑な風味を生み出す鍵となるのが、発酵を終えた酵母の死骸である「澱(おり)」の扱いです。澱とともに長期間熟成させることで、アミノ酸などの旨味成分が液体に溶け出し、パンの酵母やブリオッシュのような特有の香ばしい風味がもたらされます。

熟成が完了した後、クリアな液体に仕上げるために澱引きという工程が行われます。

ルミュアージュ(動瓶)
瓶を専用の台に斜め下に向けて挿し、毎日少しずつ回転させながら角度を急にしていきます。これにより、瓶の側面にある澱を徐々に瓶の口(ネック部分)へと集めます。
デゴルジュマン(澱引き)
瓶の口に集まった澱の部分だけをマイナス20度ほどの冷却液で凍らせます。そして栓を開けると、瓶内のガス圧によって凍った澱の塊が勢いよく飛び出し、きれいに取り除くことができます。

澱引き後、目減りした分の液体と糖分を補充し、打栓して完成となります。このように、瓶内二次発酵方式は多くの手作業と長い時間を経て、極上の一杯へと仕上がるのです。

瓶内二次発酵のお酒に関するよくある質問(賞味期限・アルコール度数・温度)

瓶内二次発酵のお酒に賞味期限はある?

瓶内二次発酵で造られたお酒(スパークリングワイン、日本酒、ビールなど)には、明確な賞味期限が記載されていないことが一般的です。特にシャンパンなどのワイン類は、適切な環境下であれば長期熟成が可能であり、年月を経ることで複雑な風味が生まれます。一方で、日本酒のスパークリングやクラフトビールの場合は、フレッシュな果実味や酵母の香りを楽しむため、製造年月から半年〜1年以内を目安に飲み切ることが推奨される銘柄が多く見られます。美味しく味わうためには、購入後なるべく早めに楽しむか、適切な温度管理を徹底することが大切です。

アルコール度数は通常のお酒と変わる?

瓶内二次発酵の過程では、密閉された瓶の中で酵母が糖分を分解し、炭酸ガスとともに新たなアルコールを生成します。そのため、一次発酵を終えたベースのお酒と比較して、アルコール度数が約1〜1.5%ほど上昇するのが特徴です。シャンパーニュなどのスパークリングワインは最終的に12〜12.5%程度になるよう計算して造られています。また、日本酒の瓶内二次発酵酒は、13〜15%前後のしっかりとした飲み応えを持つものから、あえて低アルコール(5〜8%程度)に仕上げて飲みやすさを追求したものまで多岐にわたります。

美味しく飲むための適切な保存温度・提供温度は?

瓶内二次発酵のお酒は、繊細な泡立ちと風味を保つために温度管理が非常に重要です。特に開栓時の吹きこぼれを防ぐためにも、温度には気を配りましょう。

保存温度
ワインセラーや冷蔵庫を利用し、10〜15℃前後の冷暗所で保管するのが理想です。急激な温度変化や直射日光は、品質劣化や風味のバランスを崩す原因となります。
提供温度(飲むときの温度)
お酒の種類によって適温は異なりますが、シャンパンやスパークリングワイン6〜10℃、日本酒のスパークリングも5〜8℃程度にしっかりと冷やすのがおすすめです。十分に冷やすことで、きめ細かいクリーミーな泡とキレのある爽やかな味わいが最大限に引き立ちます。

「瓶内二次発酵」の読み方や英語・フランス語での表現は?

パッケージやラベルの表記を読み解くために、読み方や外国語での表現を知っておくと便利です。

  • 読み方: びんないにじはっこう
  • 英語: Bottle Fermentation(ボトル・ファーメンテーション)、または Secondary fermentation in the bottle
  • フランス語: Méthode Traditionnelle(伝統的方式)、Méthode Champenoise(シャンパーニュ方式 ※シャンパーニュ地方で造られたものにのみ使用が許される呼称)

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